2002年12月26日掲載
産業医報酬について
産業医、特に非常勤の嘱託産業医の報酬額については、依頼する事業場、依頼を受ける産業医とも分からないことが多く、双方とも不利益を被ることが多いように感じます。都道府県医師会あるいは郡市区医師会の中には「標準額」を明確に定め判断の基準に供しているところもあります。標準額は決まっていないけれども実際に支払われている報酬額の調査をしている医師会もありました。
そこで、ある医師会の産業医報酬の「標準額」をご紹介します。
A県医師会の場合
月額基本嘱託料と企業内職員数
100人未満 |
30,000円以上 |
100人以上200人未満 |
50,000円以上 |
200人以上300人未満 |
60,000円以上 |
300人以上400人未満 |
70,000円以上 |
400人以上500人未満 |
80,000円以上 |
500人以上1,000人未満 |
100,000円以上 |
健康診断
定期:1人につき当該医療機関で標榜する再診料に準ずる(検査料は別)
雇入:1人につき当該医療機関で標榜する初診料に準ずる(検査料は別)
臨時:1人につき当該医療機関で標榜する初診料に準ずる(検査料は別)
特殊・精密:当該医療機関で標榜する健康保険点数に準ずる
その他の事項
出務手当:1回につき10,000円以上
定期検診立会:1人につき再診料に準ずる
危険手当:安衛則第13条第1項2号に該当する事業場の場合検討
その他:その他産業医活動としての必要事項が生じた場合には「出務手当」に準ずる
防疫措置
予防接種(接種液、接種器具代を含まない):各郡市区医師会の慣行料金に準ずる
文書料
診断書、意見書については各医療機関における特殊診断書の慣行料金に準ずる
B県医師会の場合
- 産業医報酬(月額):100人以下の場合5万円以上、従業員100人増えるごとに15,000円加算
- 臨時出務手当:1回20,000円以上
- 雇入時健康診断料:積算健康保険点数を基準とする
- 定期健康診断料:積算健康保険点数を基準とする
- その他の健康診断料:積算健康保険点数を基準とする