VDT 電磁波に関しては、生体内で熱を発生させたり神経や筋を刺激する事により体にいろいろな影響を及ぼすため、電波防護指針(電気通信技術審議会1990年)において安全基準が定められています。
実際にVDT機器から出ている電磁波については、(社)日本電子工業振興協会の電波障害・イミュニティ対策専門委員会での測定結果を示します。この報告書では、電磁波を電界と磁界にわけて測定を行なっています。
[VDTからの電界]
a. 電界の測定
VDT機器から実際に出ている電界は、10インチ〜21インチのCRTディスプレイ37台中の最大値が、14.0(V/m)です。 [測定距離20Cm・周波数500KHz〜22GHz]
電波防護指針では、電界の最も厳しい安全基準を27.5(V/m)と定めています。 [測定距離10Cm・周波数30MHz〜300MHZ]
これらを比較すると、実際にVDT機器から出ている電界14.0(V/m)は、安全基準27.5(V/m)よりも低い値であるため問題ないと考えられます。
<VDTからの電界と電波防護指針の関係>
(出典:電波防護指針 電気通信技術審議会)
b. 磁界の測定
VDT機器から実際に出ている磁界は、14インチ〜21インチのCRTディスプレイ20台中の最大値が、0.386(A/m)です。 [測定距離10Cm・周波数10KHz〜500KHz]
[VDTからの磁界]
電波防護指針では、磁界の安全基準を、周波数10KHz〜500KHzにおいては4.3(A/m)と定めています。 [測定距離10Cm]
これらを比較すると、実際にVDT機器から出ている磁界0.386(A/m)は、安全基準4.3(A/m)よりも低い値であるため問題ないと考えられます。
<VDTからの磁界と電波防護指針の関係>
(出典:電波防護指針 電気通信技術審議会)