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クレーンとは、動力をもって荷をつり上げ、これを水平に運搬することを目的とする機械装置で、移動式クレーン及びデリック以外の総称です。動力をもって荷をつり上げることがクレーンの要件の一つで、人力によって荷をつり上げるものはクレーンではありません。荷を下ろす時の要件はなく、荷の重量を利用した自由降下や動力のどちらであっても構いません。もう一つのクレーンの要件は、つり荷を水平に運搬することを目的とする機械装置であるということです。水平方向の移動は、動力と人力のどちらの使用であっても差し支えはありません。定置されていたり、あるいはレール上等の限られた範囲を移動する形式をクレーンとしており、その種類には天井クレーン、ジブクレーン、クライミングクレーン、橋形クレーン、ケーブルクレーン、アンローダ、テルハ、スタッカー式クレーン等があります。 |
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● クレーンを大きく分類すると7つに分けることができ、更に構造によって次のように細分化できます。 |
大分類 |
中分類 |
小分類 |
細分類 |
1 |
天井クレーン |
普通型天井クレーン |
トロリ式天井クレーン |
クラブトロリ式天井クレーン |
ロープトロリ式天井クレーン (セミロープトロリ式を含む) |
ホイスト式天井クレーン |
特殊型天井クレーン |
旋回式天井クレーン |
旋回マントロリ式天井クレーン |
すべり出し式天井クレーン |
製鉄用天井クレーン (製鋼クレーン) |
原料クレーン |
装入クレーン |
鋼塊クレーン |
鋳なべクレーン |
焼入れクレーン |
鍛造クレーン |
2 |
ジブクレーン |
ジブクレーン |
低床ジブクレーン |
低床ジブクレーン |
ポスト型ジブクレーン |
塔形・門形ジブクレーン |
塔形ジブクレーン |
高脚ジブクレーン |
片脚ジブクレーン |
クライミング式ジブクレーン |
つち形クレーン |
ホイスト式つち形クレーン |
トロリ式つち形クレーン |
クラブトロリ式つち形クレーン |
ロープトロリ式つち形クレーン |
クライミング式つち形クレーン |
引込みクレーン |
ダブルリンク式引込みクレーン |
スイングレバー式引込みクレーン |
ロープバランス式引込みクレーン |
テンションロープ式引込みクレーン |
壁クレーン |
ホイスト式壁クレーン |
トロリ式壁クレーン |
クラブトロリ式壁クレーン |
ロープトロリ式壁クレーン |
3 |
橋形クレーン |
普通型橋形クレーン |
ホイスト式橋形クレーン |
トロリ式橋形クレーン |
クラブトロリ式橋形クレーン |
ロープトロリ式橋形クレーン |
マントロリ式橋形クレーン |
特殊型橋形クレーン |
旋回マントロリ式橋形クレーン |
ジブクレーン式橋形クレーン |
引込みクレーン式橋形クレーン |
4 |
アンローダ |
橋形クレーン式アンローダ |
クラブトロリ式アンローダ |
ロープトロリ式アンローダ |
マントロリ式アンローダ |
引込みクレーン式アンローダ |
ダブルリンク式アンローダ |
ロープバランス式アンローダ |
特殊型アンローダ |
旋回マントロリ式アンローダ |
5 |
ケ−ブルクレーン |
固定ケ−ブルクレーン |
固定ケ−ブルクレーン |
揺動ケ−ブルクレーン |
走行ケ−ブルクレーン |
片側走行ケ−ブルクレーン |
両側走行ケ−ブルクレーン |
橋形ケ−ブルクレーン |
6 |
テルハ |
テルハ |
7 |
スタッカークレーン |
普通型スタッカークレーン (人荷昇降式) |
天井クレーン型スタッカークレーン |
床上型スタッカークレーン |
懸垂型スタッカークレーン |
荷昇降式スタッカークレーン |
天井クレーン型スタッカークレーン |
床上型スタッカークレーン |
懸垂型スタッカークレーン | | |
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天井クレーン overhead travelling
crane | |
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天井クレーンは建屋の両側の柱等に設けられた安定性のあるランウエイ(走行けた)のレールの上又はレールに懸垂されて走行するクレーンガータ(けた)にトロリ(台車)を有するクレーンで、天井近くに設置されているため、この名称が付けられています。一般に巻上げ、横行、走行の3動作が可能で、広範囲の作業領域を確保できます。単純な構造により建造費及び維持管理費が安く、一般の工場等に広く普及しています。なお、ランウエイを走行する同じ構造のクレーンであれば、屋外に設けらていても天井クレーンと呼ばれます。 |
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● クラブトロリ式天井クレーン |
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クラブトロリ式天井クレーンは、クレーンガーダの上を巻上装置及び横行装置を備えたトロリ(台車)が横行する天井クレーンで、機械工場等での重量物や部品等の運搬に最も多く使用されています。一般的なつり具としてフックを使用し、大型機は主巻きの他に補巻きが装備されています。 |
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● ロープトロリ式天井クレーン |
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ロープトロリ式天井クレーンは、巻上装置及び横行装置をトロリに設けず、機械室等に設置してワイヤロープを介して巻上げや横行を行ないます。なお、ロープトロリ式天井クレーンには横行装置のみをトロリに設置したセミロープトロリ式が含まれます。 |
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● ホイスト式天井クレーン |
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ホイスト式天井クレーンは、クラブトロリの代わりに電気ホイスト又はチェーンブロック等を使用した天井クレーンで、小型、小容量のものが多く、比較的簡単に操作でき、床上での操作が一般的です。 |
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● 特殊型天井クレーン |
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特殊型天井クレーンには旋回式天井クレーン、旋回マントロリ式天井クレーン、すべり出し式天井クレーン、製鉄用天井クレーン等があります。旋回式天井クレーンは、高架ランウエイが円又は円弧で、その上をガーダが旋回します。旋回マントロリ式天井クレーンはトロリに運転室と旋回ジブを設け、すべり出し式天井クレーンはすべり出しけたを有します。製鉄用天井クレーンは重量物を扱うばかりではなく、高熱での作業を行なうため、用途に応じたつり具が取付けられた特殊な構造で総称として製鋼クレーンと呼ばれています。製鋼クレーンは作業工程や取扱う品物によって各クレーンごとに名称が付けられています。その種類には造塊用のつり具を持つ鋼塊クレーン(ストリッパクレーン、ソーキングピットクレーン)、鋳なべ運搬用の鋳なべクレーン(レードルクレーン)、原料を装入受台に運ぶ原料クレーン、炉へ原料を挿入する装入クレーン(チャージングクレーン)、焼入れのための早巻下げ装置を有した焼入れクレーン、
鍛造材料を回す鍛造クレーン等があります。 |
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旋回マントロリ式 |
装入クレーン | | | |
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ジブクレーンはジブを有するクレーンで、ジブ先端のシーブ(滑車)にワイヤロープを通して荷をつる構造です。天井クレーンに次いで多く使用され、構造の違いにより様々な種類があります。 |
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低床ジブクレーン |
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固定形の低床ジブクレーンは巻上装置、起伏装置、バランスウエイト等を備えた旋回体を固定された旋回レール(ローラパス)の上に据付けて巻上げ、起伏、旋回の運動を行なう構造で、脚がないため低床ジブクレーンと呼ばれています。走行形の低床ジブクレーンは、走行する台車の上にローラパスを設置しています。用途としては埠頭や岸壁の荷役作業、ビルの屋上での建築作業等に使用されています。 |
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高脚、片脚ジブクレーン |
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高脚(門形)ジブクレーンは、低床ジブクレーンのローラパスを門形の架構上に設けたもので、走行する形式が一般的です。脚の間にトラックや貨車を引き入れることができる等、占有面積が少なくてすむため、主に埠頭や岸壁等での荷役作業に使用されています。片側の脚のレールを埠頭倉庫の屋上等に設置した場合には、片脚(半門形)ジブクレーンと呼ばれます。 |
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高脚(門形)ジブクレーン |
片脚(半門形)ジブクレーン | |
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● ポスト形ジブクレーン |
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ポスト形ジブクレーンは旋回体をポスト(固定した柱)で支え、ポストを中心として旋回するジブクレーンで、巻上げ及び旋回が行なえます。ポスト形ジブクレーンには、傾斜ジブで起伏するものとしないもの、あるいは、水平ジブを有し、そのジブに沿ってトロリが横行する方式があり、駅構内の荷役等に使用されています。 | |
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● 塔形ジブクレーン |
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塔形ジブクレーンは高い塔形の構造物に起伏するジブを設けたもので、クライミングの機能を有しません。巻上げ、起伏、旋回、走行が行なえ、造船所のぎ装用として使用されています。 | |
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● クライミング式ジブクレーン |
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クライミング式ジブクレーンは、高層ビルや大型建造物の建設、あるいは、ダムのコンクリト打設等に用いられるクレーンで、工事が終了すれば解体され、他の工事現場に移設して再び組み立てられます。工事の進行状況に応じてマストを継ぎ足し、旋回架構をせり上げることからクライミングクレーンと呼ばれ、工期の短縮に貢献しています。クライミングの方法には、油圧シリンダの伸縮によるものと、昇降ワイヤロープの緊張によるものとがあります。なお、製造メーカ並びに建設業界では、タワークレーンと呼んでいます。 | |
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● つち形クレーン(ハンマヘッドクレーン) |
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つち形クレーンは、塔形の構造物の上に旋回する水平ジブを設けたもので、全体の形状がハンマに似ているため、この名が付けられています。水平ジブに沿って横行するトロリの形式によって、ホイスト式、クラブトロリ式、ロープトロリ式
(セミロープトロリ式を含む)
があります。また、つち形クレーンには、固定式や走行式があり、その多くは走行する方式です。運動としては、巻上げ、旋回、横行を行ない、走行式は走行が可能です。主な用途としては、造船所の船台用、ぎ装用に使用されています。つち形クレーンには、ジブ及び旋回体が、塔に沿って昇降するクライミング式つち形クレーンがあり、建設工事現場等で使用されています。クライミング式ジブクレーンは起伏するジブを備えていますが、クライミング式つち形クレーンは水平ジブの上をトロリが移動する構造です。 |
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つち形クレーン |
クライミング式つち形クレーン | |
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● 引込みクレーン |
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荷をつって前後に移動させることを引込みといい、つり荷を上下させることなく引込むことを水平引込みといいます。また、引込みの運動を区別して呼ぶ場合は引込みまたは押し出しといいます。港湾の船からの荷の積み降ろしは、つり荷を直線的に水平に引込む方式が障害物もなく移動距離が短いため、作業効率や安全性が向上します。水平引込みクレーンは、一般のジブクレーンのように起伏を行なってもつり荷が上下することなく荷の高さを一定に保ちながら水平に引込むことが自動で行なえる構造のクレーンで、その仕組みにはダブルリンク式・スイングレバー式・ロープバランス式・テンションロープ式等があり、その装置を総称して引込装置といいます。 |
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1. ダブルリンク式 |
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ダブルリンク式引込みクレーンは、ジブを組合せた構造によってジブ先端のシーブが水平移動する仕組みで、荷揺れが少なく、高速での作業が可能なため、使用頻度の多い石炭や鉱石等の荷役及び重量物の運搬に使用されています。ジブの起伏は、旋回体とジブの中間を引込みロッドで繋ぎ、そのロッドの伸縮により起伏を行なう方式です。引込みロッドには、ネジ棒式、ラック式、クランク式、油圧シリンダ式等がありますが、一般にはネジ棒式の引込みロッドが使用されています。 |
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2. スイングレバー式 |
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スイングレバー式引込みクレーンは、ジブと連動するスイングレバーを旋回体上部に取付け、巻上用ワイヤロープをスイングレバー後部のシーブを介してジブ先端のシーブに通します。スイングレバーの働きにより、引込みでは巻上用ワイヤロープが繰り出されて荷を水平に保つことができるもので、主に船台ブロックの運搬や組立作業等に使用されています。 |
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3. ロープバランス式(トプリス式) |
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ロープバランス式引込みクレーンは、旋回体上部のシーブとジブ先端のシーブの間に巻上用ワイヤロープを複数掛けの工夫を凝らし、荷が水平移動するようにしたもので、埠頭や岸壁等での雑貨荷役作業に使用されています。 | |
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4. テンションロープ式 |
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テンションロープ式引込みクレーンは、先端ジブ後部を特殊な曲線加工したもので、これに支持ロープを掛けて荷を水平移動させる構造です。 | | |
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● 壁クレーン |
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壁クレーンは建物の壁や柱に取付けたジブクレーンで、水平ジブに沿ってトロリが横行する構造で、クラブトロリ式、ロープトロリ式、ホイスト式等があります。また、トロリを用いずに、ジブ先端から荷をつる簡単な方式の壁クレーンもあります。一般にはジブが旋回するものが多く使用されていますが、旋回の代わりに壁クレーン全体が走行する形式があります。壁クレーンは能力の小さいものが多く、天井クレーンの補助的な作業に使用されています。 |
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主に屋外で使用される橋形クレーンは、脚によって支持されたクレーンガーダをトロリ又はジブクレーンが横行します。また、クレーン全体は地上に設けたレールの上を走行します。貨物船の荷役に使用されている橋形クレーンには、船舶の出入りの際にカンチレバー(起伏けた)が起伏し、船の往来を妨げない構造になっているものがあります。 |
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● 普通型橋形クレーン |
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橋形クレーンは、天井クレーンと同じく、トロリの構造によってホイスト式、クラブトロリ式、ロープトロリ式、マントロリ式等があり、トロリがクレーンガーダの上を横行する構造です。用途としては、機械工場での機械や部品の運搬、埠頭における貨物の荷役等に使用されています。コンテナ専用に用いるものは、運転室で着脱操作ができるコンテナ専用つり具のスプレッダが取付けられており、コンテナクレーンと呼ばれます。なお、コンテナクレーンには走行レールが不要なタイヤの付いたタイヤマウント式クレーンがあります。 |
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ホイスト式橋形クレーン |
クラブトロリ式橋形クレーン |
マントロリ式橋形クレーン | |
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● 特殊型橋形クレーン |
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特殊型橋形クレーンには、ジブクレーンを設けたジブクレーン式橋形クレーン、引込みクレーンを設けた引込みクレーン式橋形クレーン、トロリに旋回機能を有するマントロリを設けた旋回マントロリ式橋形クレーン等があります。 |
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ジブクレーン式橋形クレーン |
引込みクレーン式橋形クレーン | | |
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アンローダは船舶やはしけから各種チップ、穀物、砂、砂利、石炭、鉱石等のばら物を専門に陸揚げするクレーンで、つり具にグラブバケットを取付けた橋形クレーン式や引込みクレーン式のクレーンが使用されています。その多くは機体内にばら物を受け入れるためのホッパとコンベヤを組込み、塵を発生する石炭や鉱石等を取扱う場合は集塵装置付のホッパを使用します。なお、陸揚げ能力は1時間当たりの能力(例:1000t/h)で示しています。橋形クレーン式のアンローダにはクラブトロリ式、ロープトロリ式、マントロリ式、旋回マントロリ式等があります。引込みクレーン式アンローダの場合は、ほとんどか高速作業に適したダブルリンク式のアンローダが使用されています。 |
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橋形クレーン式アンローダ | |
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ケーブルクレーンは2つの塔の間にケーブルを張り渡し、そのメインロープを軌道としてトロリが横行するクレーンで、メインロープ両端に高低差のあるものがあります。ケーブルクレーンのスパンは長く、ダムや河川、あるいは橋梁架設等の土木工事等に使用するため、クライミングクレーンと同じく工事開始前に組立て、工事が終了すれば解体されます。ケーブルクレーンには、両側の塔が固定している固定ケーブルクレーン、塔が走行する方式で両方の塔が走行する両側走行ケーブルクレーン、片側の塔が走行する片側走行ケーブルクレーン、メインロープが固定塔又はアンカの間に張ったロープを走行する軌索式ケーブルクレーン等があります。固定している塔を固定塔、移動する塔を移動塔といいます。また、ケーブルクレーンの中には、橋形構造物にロープを張り渡し、そのロープを軌道としてトロリを横行させる橋形ケーブルクレーンがあります。なお、両側走行ケーブルクレーンやスパンの長い橋形クレーン等の走行装置を左右別々に設けているものは互いの走行速度が揃っていないとクレーンに負担を生じさせるため、斜行防止装置を備えているものがあります。 |
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片側走行ケーブルクレーン |
軌索式ケーブルクレーン | |
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テルハは、I形鋼の梁に電気ホイストや電気チェーンブロックをつり下げたもので、床上で操作する方式が一般的です。ホイスト等が移動することを横行といい、作業範囲はI形鋼に沿った範囲に限られます。巻上げと横行のみを行なう構造で、取扱いが容易なため、倉庫や機械工場の材料や製品の運搬等に広く使用されています。テルハのレールには、直線、曲線、ループ形があります。また、レールの一部を回転させる分岐装置を設けることで作業性を高めることができます。テルハのうち、鉄道の駅において手荷物を積載した手押車をつり上げ、線路を超えて他のホームに運搬する荷役に用いられているものは跨線テルハ(こせんテルハ)と呼ばれます。 |
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スタッカークレーン stacker type
crane | |
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スタッカークレーンは、直立したガイドフレームに沿って上下するフォーク等を装備し、フォーキング(フォークの出し入れ)によって倉庫の棚の荷を出し入れするために使用されています。スタッカークレーンには、運転台又は運転室が巻上用ワイヤロープ又はチェーンでつられ荷の昇降と共に昇降する人荷昇降式の普通型スタッカークレーン、運転台が昇降しない方式、運転台を備えていない荷昇降式スタッカークレーン等があります。人荷昇降式及び荷昇降式には、天井クレーン型、懸垂型、床上型があります。天井クレーン型スタッカークレーンは、ランウェイ上のガーダにトロリを設け、そのトロリに荷台が昇降するガイドフレームを備えています。懸垂型スタッカークレーンは、ラック上部等に備えられた走行レールに懸垂されて走行するクレーンです。また、床上の走行レール上を走行するものは床上型スタッカークレーンといいます。運動としては、フォーキング、荷の昇降、走行を行ないます。 |
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スタッカークレーンの種類 |
普通型スタッカークレーン (人荷昇降式) |
天井クレーン型スタッカークレーン |
床上型スタッカークレーン |
懸垂型スタッカークレーン |
荷昇降式スタッカークレーン |
天井クレーン型スタッカークレーン |
床上型スタッカークレーン |
懸垂型スタッカークレーン | |
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その他のクレーンの種類には、移動式クレーンやデリックがあります。移動式クレーンにつきましては、移動式クレーンの定義と種類をご覧下さい。デリックは動力をもって荷をつり上げることを目的とする機械装置で、マスト又はブームを有し、原動機を別置してワイヤロープによって操作するものをいいます。デリックの要件には、つり荷の水平移動は含まれておらず荷を水平に運搬することができるものと、できないものがあります。平成14年度末現在の調べるよるとクレーンは約127000台、移動式クレーンは約70000台が日本全国に設置されています。デリックの場合は日本全国に266台しか存在しておらず、クレーンや移動式クレーンに圧されて衰退の道を歩んでいます。 |
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● ガイデリック |
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ガイデリックは頑丈な架台に固定されたマストステップ(受台)にマストを立て、数本のガイロープで直立に支え、マストの下部にブームをピンで結合しています。巻上げ、巻下げ、起伏、全周旋回が可能で、転がり軸受けを設けたマストステップにより容易に旋回することができますが、ブームを起こしてガイロープをくぐるように旋回するため、ブームはマストより短いものを使用します。 |
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● スチフレッグデリック |
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マスチフレッグデリックはマストの先端を直角に開いた2本のステー(スチフレッグ)で後方から支え、ブームをピンで結合しています。巻上げ、巻下げ、起伏は可能ですが、旋回は2本脚の構造によって旋回角240度に制限されています。 |
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● シンボルデリック |
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シンボルデリックは傾斜させたマストを3本以上のガイロープで支える簡単な構造で、巻上げ巻下げのみが行なえます。 | |
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● 鳥居形デリック |
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鳥居形デリックは2本のマストと横はりからなるものでガイロープで支える構造です。複数のフックブロックを組合せたつり具を用い、重量物の巻上げに使用されています。 | |
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● 二又デリック |
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二又デリックは2本のマストを互いに交差させてガイロープで支え、交差した部分につり具を取付けた簡単な構造です。 | |
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● その他のデリック |
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その他のデリックにはタワーデリック、Aフレームデリック、ブレストデリック等があります。 |
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タワーデリック |
ブレストデリック | | |
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